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クミコ×松本隆×横山剣が初タッグ

 歌手・クミコが作詞家・松本隆氏とタッグを組んだプロジェクト、クミコ with 風街レビューのニューアルバム『デラシネ deracine』(27日発売)の収録曲「フローズン・ダイキリ」に同曲を作曲したクレイジーケンバンドの横山剣がコーラス参加していることが明らかになった。レコーディングのメイキング映像が公開された。

【動画】横山剣がコーラス参加した新曲レコーディング映像

 クミコのデビュー35周年を記念した17年ぶりとなるオリジナルアルバムは、全10曲の収録曲すべての作詞を松本氏が、編曲は冨田恵一氏が担当。作曲はつんく♂、秦基博、七尾旅人、吉澤嘉代子、亀田誠治氏らが手がけているが、そのうちの1曲「フローズン・ダイキリ」の作曲とコーラスを横山剣が担当している。

 きょう6日にYouTubeで公開された映像ではレコーディングに密着したほか、横山が松本氏との初タッグやクミコとのコラボレーションについて語る様子を視聴することができる。

 本作は今月27日にリリースされるが、11月3日の“レコードの日”にアナログレコードとして発売されることも決定。松本氏がドラマーを務めていた伝説のバンド「はっぴいえんど」の名盤は近年、続々とアナログで復刻されているが、松本氏が参加している新作がアナログレコードとして発売されるのは今作が初めてとなる。

 クミコは10月9日に東京・恵比寿 ザ・ガーデンホールで『クミコ・ザ・ベストコンサート1982-2017』を開催。スペシャルゲストとして、アルバム収録曲「しゃくり泣き」を作曲したピアニストの村松崇継が登場し、クミコとの初コラボを予定している。

■松本隆氏コメント(全曲作詞担当)
 普遍的なところに戻したいと思い創った。普通に生きて、恋をして、時には不倫のような関係になることも人生には起こりうるわけで、歌詞に日常を追求することでリアリティを生み出している。作曲は、今まで付き合ったことのない方々と作り上げ、面白く新鮮なものに仕上がったと思う。そして、クミコという本来はシャンソンなどを歌っているジャンルが異なる歌手を、“はっぴいえんど”の系譜の歌手に組み入れることができた。その結果、いい意味での化学反応が起きて、最近J-POPの中で欠落していた“大人の女性の物語”を感じるアルバムが出来たのではないかと思う。

■冨田恵一氏コメント(全曲サウンドプロデュース・アレンジ担当)
 “クミコさんとポップスを作りたいんだ”これが最初に僕が聞いた風街レビューのコンセプトだった。松本さんもコメントに書かれているが、僕自身もジャンルにこだわりがない―というか、ジャンルによる好き嫌いはない。それぞれのジャンルの中で選り好みはわりとしてしまうが、ジャンルごとのマナーは正当に踏襲し、なおかつ冒険心を失っていない音楽家に惹かれるのはどのジャンルにおいても共通している。クミコさんは間違いなくそういう音楽家だった。

 そして出来上がったのは極上のポップスだと思う。クミコさんが曲毎に内包されたさまざまなジャンルのマナーと、ベースにあるシャンソンを巧みにバランスさせたからだ。ポップスは多くを許容するが、良いポップスではマナーと冒険心のバランスが大事になる。もちろん、全曲で聴かれる松本さんの歌詞―どんなにリアリティがあっても、シリアスであっても、聴いていると夢心地になってしまいます。どうしてだろう―はそれだけで風街レビューを体現するコンセプトに違いないのだが、多彩な作曲陣による楽曲とクミコさんの歌唱が、松本さんの描いた風街レビューというコンセプトを一層強力に定着させたのは間違いないだろう。僕自身もこの素晴らしいプロジェクトに関わらせて頂き、たいへん光栄に思っています。

■クミコ コメント
 オリジナルアルバム『デラシネ deracine』が出来上がりました。根無し草という意味にふさわしい、ジャンルのない自由な世界観の入り混じった歌たちです。

 松本隆さんの言葉と、今回初めてタッグを組んだ作曲家陣。どなたもそれぞれ独自の音楽で、実にバラエティに富んだ作品を作ってくださいました。そして、そのうちの数人の方には、私の声と重なるデュエット参加もお願いしました。

 昨年、シングルとしてリリースされた「さみしい時は恋歌を歌って」の秦基博さん。「恋に落ちる」のハナレグミ永積崇さん。そして今回「フローズン ダイキリ」で横山剣さん。剣さんの声がアップテンポのゴキゲンな歌に、哀愁という醍醐味を加えてくださいました。

 私の音楽的出自はシャンソンが一番近く、個性的なメロディと深い言葉を信条とするものです。けれど、今の音楽シーンには居場所の少ないジャンルでもあります。アメリカ音楽が席巻している世界で、踊れなくて、連帯もできない音楽などもはや絶滅危惧種だと思われているかもしれません。でも、リズムやビートを大切にしながら深い言葉を歌っていく音楽があってもいいのではないかと思いました。今回はアレンジがすべて冨田恵一さんです。冨田さんは、ささやき一つにも、ビートを感じさせるアレンジをしてくださいました。これで「今」の音楽との折り合いがついたと思いました。

 このアルバムは、言葉とメロディとリズムと、私の声との調和のアルバムです。そして、松本隆という稀有な作家が生み出した10の物語のアルバムです。深読みすればするほど果てしもない、言葉の世界が広がるアルバムです。開かれた感受性さえあれば、きっと誰にでも長く楽しんでいただけるアルバムです。

 ちなみに、今回アナログレコードも発売することになりました。思えば、若き日に初めて世の中に出したのが45回転LPでした。あれから三十年以上が過ぎようとしています。
今また、レコード盤に針を落とし自分のアルバムを聴ける日が来ようとは。人生は捨てたものじゃあありません。

■クミコ with 風街レビュー『デラシネ deracine』収録曲
01. 不協和音(作詞:松本 隆、作曲:七尾旅人、編曲:冨田恵一)
02. 消しゴム(作詞:松本 隆、作曲:吉澤嘉代子、編曲:冨田恵一)
03. フローズン・ダイキリ(作詞:松本 隆、作曲:横山 剣、編曲:冨田恵一)
04. しゃくり泣き(作詞:松本 隆、作曲:村松崇継、編曲:冨田恵一)
05. さみしいときは恋歌を歌って(作詞:松本 隆、作曲:秦 基博、編曲:冨田恵一)
06. 枝垂桜(作詞:松本 隆、作曲:亀田誠治、編曲:冨田恵一)
07. セレナーデ(作詞:松本 隆、作曲:シューベルト、編曲:冨田恵一)
08. 恋に落ちる(作詞:松本 隆、作曲:永積 崇、編曲:冨田恵一)
09. 砂時計(作詞:松本 隆、作曲:つんく、編曲:冨田恵一)
10. 輪廻(作詞:松本 隆、作曲:菊地成孔、編曲:冨田恵一)



(提供:オリコン)
2017/9/6 12:30 配信

「クミコ with 風街レビュー」のアルバム収録曲でコラボした(左から)松本隆氏、クミコ、横山剣
「クミコ with 風街レビュー」のアルバム収録曲でコラボした(左から)松本隆氏、クミコ、横山剣