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古希の作曲家・芹澤廣明が全米デビュー

 大ヒットアニメ『タッチ』『キン肉マン』などの主題歌や、「ジュリアに傷心」をはじめ、チェッカーズの一連のヒット曲、中森明菜「少女A」などで知られ、今年、古希を迎えた日本を代表する作曲家の1人である芹澤廣明氏が6月6日、全米デビューを果たした。

【写真】6月20日にはベスト版も発売 『タッチ』を想起させるジャケット写真

■「ライト・イット・アップ!」で全米“歌手”デビュー

 デビュー曲は「ライト・イット・アップ!」(“Light It Up!”)。芹澤氏が「幸せの黄色いリボン」や「ノックは3回」等のヒット曲で知られている作詞家のL.ラッセル・ブラウン氏とアメリカの音楽業界誌ビルボードのヒット・チャートに50作品以上を送り込んでいる著名なプロデューサー、ジョエル・ダイアモンド氏と組んで創り上げた作品で、自らが英語で歌っている。

 この作品を聴いたアメリカ東海岸にあるメジャー・インディペント会社、サンセット・コーポレーション・オブ・アメリカの社長から直々に「是非この作品を発売させてほしい」と打診があり、プロジェクトがスタート。シングルは5月24日に同社のサンセット・レコーディングス・レーベルから発売。また、同楽曲を収録したコンピレーション・アルバム『ライト・イット・アップ』もサンセット・スペシャル・マーケッツ・レーベルから6月6日に発売された。

■10年にたり米国のレコード会社など数百社にサンプル盤を送付

 日本国内で数々のヒット曲を世に送り出した芹澤氏だが、この10年余りは作曲活動の中心をアメリカ市場に絞り、多数の作品を提供。それらの多くはアメリカ人アーティストによってレコーディングされ、その中にはダンス・チャートで1位を獲得した作品もある。今回の全米歌手デビューの背景には、こうした芹澤氏の10年に及ぶ、飽くなきチャレンジがあった。

「洋楽を聴いて育った我々世代の音楽家にとって、アメリカの音楽シーンで仕事をすることは大きな夢」と芹澤氏は語る。その夢の前では、60歳を過ぎ、国内で積み上げてきた名声とともにノンビリ過ごすという選択肢はまるでなかった。

 自身が考える“アメリカ向き”の作品を書いては、それらをサンプル盤にして、手紙とともに数百社に及ぶレコード会社、音楽出版社、アーティスト事務所などに送る。地道な活動ではあるが、徐々に実を結んでいく。

「送ってみると面白いことに、自分が想像していた以上にアメリカの音楽関係者から手応えがありました。競争が激しいアメリカの音楽市場で切磋琢磨しているプロからそのようなリアクションをもらうことは大変嬉しいことであり、大きな励みになりました」(芹澤氏)

 そうした反響を経て、実際にレコーディング段階に入っても、「“音楽は世界共通の言葉”と言われますが、まさにその通りだと実感した」という。

 芹澤氏の海外におけるマネジメント業務を担い、同氏のチャレンジをサポートしてきた、AIAインターナショナルのアレクサンダー・アブラモフ代表取締役は、芹澤氏が生み出す作品の魅力について、「一度聴くと耳に残るのが“芹澤節”の特長。このメロディーがアメリカの人達には実に新鮮に聴こえ、心を捉えている」と解説する。

■“夢を追いかける”のに年齢は関係ない

 全米歌手デビューは、芹澤氏のメロディーメイカーとしての大いなる才能に裏打ちされた結果とも言えるが、忘れてはならないのは氏がすでに古希を迎えているという点だ。

「最近、“シルバー・エイジ”とか“高齢者”という言葉が世の中で必ずしもポジティブなニュアンスではなく使われ、聞こえてくることもありますが、問題は歳ではなく、その人の持つマインドではないでしょうか。芹澤氏はそれを立証したような気がします。大切なのは“パッション”だと思います。芹澤氏はその塊です」(アブラモフ氏)

「“夢を追いかける”のに年齢は関係ありません。大切なことはこの夢を持ち、それを追いかけることだと実感しました。この夢を実現するには古希でも遅くありません。“シルバー・エイジ”と呼ばれる我々世代は、まだまだ元気です」(芹澤氏)

 昨今、“働き方改革”や“多様な人材の活用”という言葉が各所で見られるが、2人の言葉からは、そのようなキレイゴトではない、力強さやリアリティが宿る。今回の芹澤氏の全米歌手デビューはシルバー・エイジだけでなく、さまざまな人達にも勇気を与えるものになったといえるだろう。

(提供:オリコン)
2018/6/6 13:39 配信

「ライト・イット・アップ!」のレコーディングを行う芹澤廣明
「ライト・イット・アップ!」のレコーディングを行う芹澤廣明