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TSCが完全非公開、その意図とは

 榊原郁恵、井森美幸、佐藤仁美、深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみ、足立梨花、小島瑠璃子など…多くの人気タレントを輩出してきた『ホリプロタレントスカウトキャラバン』(通称・TSC)。毎年、様々なコンセプトが掲げられ応募総数は数万を超える。その日本有数のマンモスオーディションは、地方各地で予選が始まり最後にはファイナリストたちの華やかな決選大会行われる。ところが今年掲げられたコンセプトは、決選大会を行わずデビューまで“完全非公開”。決選大会でのお披露目があって人気タレントへの第一歩となる同オーディションで、“完全非公開”の意図とは? 今年の『ホリプロスターオーディション -好きになってもいいですか?-』実行委員長、株式会社ホリプロの角谷亜紀さんに話を聞いた。

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■私はむしろ「決選大会やらないってありなんですか!?」と驚きました(笑)。

――今年も『ホリプロタレントスカウトキャラバン』の募集が始まりました。第43回と伝統のあるオーディションですが、意外なことに、毎年、実行委員長と実行委員のメンバーが変わるそうですね。

【角谷さん】 そうなんです。誰にでもチャンスがあって、企画が通れば出した人が実行委員長になります。社内コンペというものは無いのですが、自分がやりたいって思ったときにそれぞれ上司に提案しています。

――ずっと所属タレントのマネージャーをされている経験があって今回のコンセプト。当初から「完全非公開でいこう」と考えていましたか?

【角谷さん】 最初はそこまでは考えていなくて、今年は、参加者全員に会う、地方も含めた会場審査に加えて、私自身が“恥ずかしがり”なのでWeb審査も取り入れたいということだけは決めていました。「家族の前だったら歌って踊るのも好きだけど、プロの審査員の前ではちょっと…」という子たちも、スマホの時代にパッと動画で応募できるようにしたいと提案しました。

――そこから、どのように「完全非公開」まで至ったのでしょうか?

【角谷さん】 WEB審査を取り入れたとしても、決選まで進んだ時に公開されてしまうと「落ちちゃうかもしれないなら、恥ずかしいから受けるのやめようかな」というのもハードルになるのかなと考えました。今回はとにかく沢山の人に応募してもらいたい、ということを念頭においていたので、限りなく間口を広げていきたいと上司にも話をしていたのですが、「そうやって躊躇しちゃう子も幅広くとりたいなら決選大会やらなくていいよ」と言ってくれたんです。私はむしろ「決選大会やらないってありなんですか!?」と驚きました(笑)。

■自己発信するだけでなく、周りの声を聞いて大成している人たちもたくさんいる

――オーディション番組は特にですが、一般公募のオーディションは通常、審査の密着映像を公開することで合格後のプロモーションにも繋げていますよね。

【角谷さん】 完全に逆をいっていますね(笑)。ただ、密着カメラも喜んで楽しめるような自己発信ができる子だったら、YouTuberになるとか、SNSでも自己表現ができるんじゃないかと思います。でも、タレントの中には、自分から発信する人だけではなくて、周りから「こうした方がいいんじゃないかな」と言われて大成してきている人たちもたくさんいます。“ホリプロらしさ”を考えた時に、自分で全てを発信して、ユーザーの方々に届けたいタレントだけではなくて、作品や物を通して見せていく人もたくさんいる集団なのかなと思っています。

――“ホリプロらしさ”とは、例えば?

【角谷さん】 私自身が、『スカウトキャラバン』出身の女優や、モデル出身の俳優、小劇場出身で俳優以外にも演出や脚本業もしている池田鉄洋など、幅広く担当しています。その人たちを近くで見ているからこそ、俳優としてのお仕事以外でも、歌でCDを出していたり脚本も書いていたりもして、1人のタレントでも様々なジャンルで活躍できる可能性はたくさんあると感じていました。ホリプロには映像や舞台を制作する部署や音楽の部署もあるので、そのような柔軟性がある会社だと思います。なので、今回はテーマを絞らないで育成していく方法を選びました。

――公開オーディションだと、グランプリに選ばれた瞬間から注目の的。そして、決められているデビューに向けて動いていきます。今回は「オールジャンル」「完全非公開」で募集して、どうデビューするか考えながら育てていける、と。

【角谷さん】 はい。合格者が決まった瞬間に発表せず、レッスン期間を設けてその子に見合うデビューを目指します。今まで「この映画の主演になる子」を探してスターになる子もいましたが、先入観があると「この子はテーマに合わないからやめよう」って選べなくなってしまうと思うんです。せっかくオールジャンルで探そうとしているので、いいなと思った子の可能性を広げながら育てていきたいと考えています。

■担当する深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみは、普通の“いち女性”として尊敬している

――これから角谷さんがグランプリを選んでいくことになりますが、どのようなところを重視していきたいですか?

【角谷さん】 ジャンルもなくて、デビューの出口も決まっていないので「こういう子を見つけなくてはいけない」という指標はありません。何よりも「一緒に頑張ろう」と思える子を見つけたいと思っています。もちろん、“ビジュアルがいい”とか、“歌がうまい”のような決め手はあると思いますが、“直感”と言ってしまうととても曖昧になってしまうんですけど、この子の夢を一緒に叶えていきたいと思えることが一番かなと思います。

――今までも、『ホリプロタレントスカウトキャラバン』出身の女優さんを担当されてきましたが、マネージャーとしての経験はどのように生きますか?

【角谷さん】 このオーディション出身の3人(深田恭子、綾瀬はるか、石原さとみ)を今までに担当してきました。共通して言えるのは、普通の“いち女性”として尊敬しているということ。才能もあるなかで努力してちゃんと積み重ねてきた実力はもちろん、周りの人に対して誠実で、きちんと接している。それってすごいことだなと思っていて。決して女優として輝いているからと言うだけではなくて、周りからも尊敬されて好かれているのは、ちゃんと中身も人に愛される人だからだろうなって思います。才能のみでなく、そういう人間的な素質がある子を見つけられたらいいですね。

――大々的に密着のカメラが入る決選大会となると、そのような“素の部分”が出せない子もいますよね。では、今年のテーマ「好きになってもいいですか?」にはどのような思いが込められているのでしょうか。

【角谷さん】 実行委員のメンバー全員でサブタイトルの候補を出して、集まった中から3時間くらい考えました。まず、いろんな人生の選択肢があるなかで、「ホリプロに入りたい」と思ってきてもらうのはすごく貴重な事だと思うんです。そんなありがたいことのはずなのに「審査します」って言ってしまうのはなんか嫌だよねという話になりました。それで「来てもらえませんか?」というニュアンスを出したいなと。

――「好きになってもいいですか?」はオーディションを受けた子に向けてのメッセージなんですね。

【角谷さん】 そうなんです。石原さとみのビジュアルでポスターを制作したんですけど、石原さとみを通じて私たちからのメッセージになっています。デザインを考えているときも「好きになってもいいですか?」のフォントは私の手書きがいいんじゃないかという案が出たくらい、私たちからの手紙のような気持ちです。実際、書いてみたら「ちょっと違うね」と却下されたんですけどね(笑)。

(提供:オリコン)
2018/6/30 08:40 配信

第43回ホリプロタレントスカウトキャラバン『ホリプロスターオーディション -好きになってもいいですか?-』応募受付中
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