避難とは「難」を「避ける」こと。
まずは自分にとって「難」が何なのか?を知り、それを避けるためにはどうしたら良いのか?を考えましょう。災害時の避難はいま住んでいる場所のリスクを知り、どういった避難方法があるのかという選択肢を平常時から準備しておくことが重要です。
いつ、どんなときに
どこへ避難するのか
住まいや家族構成によって、どんな災害のとき、どんな状況になったら、どこに避難するのかを家族で話し合っておきましょう。
自宅以外の場所に
避難する場合
自宅で被災しそうな場合は、自宅以外の場所へ避難しましょう。避難所だけでなく、親族・友人宅などが考えられますが、メリットだけでなくリスクや長期化した場合など、総合的に考える必要があります。
避難所
ハザードマップ(防災マップ)で指定避難所の場所、安全性を確認しておきましょう。避難所を利用する際にも3密を避ける必要があるため、感染症対策のための準備が必要になります。
親類・友人宅
持参するものとお世話になるものを伝え、何日間お世話になるのか、長期化した場合はどうするかも想定しておくことが必要です。
自助・共助・公助
大規模な災害では、消防・警察・自衛隊などの公的機関による救助(公助)には限りがあります。このため、命を守るために、『自助』『共助』が極めて重要になります。
グラフ出典:(社)日本火災学会(1996)
「1995年兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書」
左の表は、阪神・淡路大震災のときに、生き埋めになったり閉じ込められた人が誰に救助されたかを示したものです。およそ 9 割の方が自力・家族(自助)、もしくは、近所の人などの助け合い(共助)で助かっています。
避難に支援を要する人たちを守る
(避難行動要支援者)
- ひとたび災害が発生すると、高齢者や障がい者などが避難できずに、犠牲になる可能性があります。災害時に何らかの手助けを要する人は「避難行動要支援者」と呼ばれ、高齢者、障がい者、のほか、難病患者の方なども含まれます。
- こうした人たちを守るには、常日頃から地域の避難行動要支援者の把握を行っておくことが大事です。災害時には、地域住民が協力し、支援しましょう。
平常時の支援
- 車いすで移動しやすいなど、高齢者や障がい者などが住みやすい環境を整備する
- 日頃のコミュニケーションを通じ、地域で支援が必要な人を把握しておく
- 災害時の情報伝達や支援体制など、具体的支援方法を確認しておく
- 防災訓練や講習会へ参加し、災害時の対応の仕方を学んでおく
災害時の支援
- 災害の現状や今後の見通しなどについて適切に情報提供する
- 避難行動要支援者の立場に立った丁寧な避難誘導に心掛ける
- 避難行動要支援者が孤立しないよう、声かけなどを心掛け温かい気持ちで接する